健康維持

充実した人生のためにはまずは健康が資本

健康な体を作るためには食事、運動、睡眠、休養を上手にマネジメントし、生活習慣病をいかに予防するかが大切です。
そのためには食事、運動、睡眠、休養について理解を深めましょう。

運動は大切です

筋力は加齢とともに落ちていきます。また、デスクワークなど一日中座りっぱなしの生活、車ばかり利用する生活スタイルだと、運動量は少なくなり、筋肉量は減少していきます。
筋力の衰えは正しい姿勢を保つことが難しくなり、肩や腰、首の痛み、生活習慣病などが起こる原因にもなります。
将来的に転倒して骨折をしたり、寝たきりになったりする可能性もあるので、運動をする習慣は大切です。
また、ホルモン分泌の低下により、精神的にも不安定な状態になることも。
従って、血行をよくし、ホルモンの分泌を促すために適度な運動をすることが大切です。それが、筋肉や骨の健康を保つことにつながります。
運動の中でも、ウォーキングや水泳などの有酸素運動は、心肺機能を高めたり、骨を丈夫にしたりする効果が期待されています。
近所を散歩がてら少し早く歩いてみたり、自治体が運営するスポーツ施設があれば利用してみてもいいでしょう。
筋力量を維持するには、筋力トレーニングも大切です。筋トレというとつらいイメージがあるかもしれませんが、椅子を使った簡単なスクワットや腹筋などからでも大丈夫。
少しきついくらいの強度の筋トレを週2~3回程度から始めてみてください。

健康を維持するうえで食事は大切

食事は1日3回、規則正しく摂るようにしましょう。特に朝食は大切で、朝食を抜いた状態で昼食を摂ると血糖値が急上昇してしまいます。
血糖値が激しく変動すると体調不良や肥満の原因になったりします。
また、特定の食材に偏るのではなくさまざまな食材を摂り入れ、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
米やパンなどの主食をメインに、魚や肉を取り入れた主菜、野菜や海藻、キノコなどの副菜、乳製品や果物などを工夫して摂るようにしてください。
食べる順番も大切で最初は野菜類から、次にタンパク質、最後に炭水化物という順番に摂ることで血糖値の上昇を防げます。
炭水化物の摂りすぎは体の焦げといわれる糖化の原因になるので、炭水化物の摂りすぎには注意しましょう。

抗酸化物質を積極的に摂ろう

老化の原因の一つに活性酸素があります。
活性酸素は吸収によって体内に入ってくる以外に、食事によって取り込んだ糖質や脂質をエネルギーに変えるときに発生します。
活性酸素は細胞伝達物質や免疫機能として働く一方で、必要以上に増えると、体が酸化してしまい、老化が進む原因になってしまうのです。
人間は酸素を取り込み続ける限り、活性酸素は産生されます。この活性酸素から体を守るのが抗酸化防御機構です。
抗酸化防御機構には、活性酸素の除去や産生の抑制、活性酸素で受けたダメージの修復をサポートする働きがあります。
抗酸化防御機構には以下のように、外因性と内因性の2タイプに分けられます。

外因性:ポリフェノール、カロテノイド、ビタミンなど
内因性:カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなど

外因性の抗酸化物質は食品から取り入れられ、内因性の抗酸化酵素は体内で合成されるものです。
抗酸化酵素は加齢とともに減少していくため、意識的に抗酸化物質を食品から補給しましょう。

ポリフェノール

赤ワインに多く含まれるということで有名な植物色素の総称です。実は何千種類もあるといわれています。
特徴としては水に溶けやすく、効果は数時間しか続かないため、こまめに摂取したいところです。
以下にポリフェノールを多く含む食品の一部を紹介します。

ベリー類

ブルーベリー、ラズベリー、ストロベリー、クランベリーなどのベリー類はポリフェノールが豊富です。特にアントシアニンというポリフェノールが多く含まれており、抗酸化作用や炎症の抑制に役立ちます。

緑茶

緑茶にはカテキンと呼ばれるポリフェノールが多く含まれています。カテキンには抗酸化作用や抗炎症作用があり、心血管疾患やがんのリスク低下に関連するとされています。

ショウガ

ショウガにはジンゲロールやショウガオールといったポリフェノールが含まれています。これらの成分は抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、消化促進や免疫力向上に役立つとされています。

オリーブオイル

オリーブオイルにはオレウロペインというポリフェノールが含まれています。オレウロペインには抗酸化作用や抗炎症作用があり、心血管疾患や糖尿病の予防に寄与するとされています。

ダークチョコレート

ダークチョコレートにはフラボノイドというポリフェノールが豊富に含まれています。フラボノイドには抗酸化作用や血管の健康促進作用があり、心血管疾患や認知症の予防に関連するとされています。
ただし、適度な摂取量に留意する必要があります。

カロテノイド

動植物が持つ自然界に存在する黄色や赤色の色素の総称です。特徴として強い抗酸化力を持ち、活性酸素を除去する力に優れています。
カロテノイドを多く含む食品として、ニンジンやトマト、モロヘイヤ、カボチャ、ケールなどがあります。
カロテノイドは脂溶性の成分であるため、油で調理したり、油脂を含む食品と一緒に食べることで吸収が促進されるそうです。

ビタミンC

ビタミンCは体内で生成できないため、食品からの摂取が必要です。
しかし、ビタミンCは熱に弱く水に溶けやすいため、調理時の洗浄や加熱で減少していきます。そのため、摂取量を増やすか生で食べられるものは加熱せずに食べるとよいでしょう。
アセロラやレモン、パプリカ、ブロッコリーなどに多く含まれています。

ビタミンE

脂溶性のビタミンで細胞膜の脂質内に存在する成分です。
強い抗酸化作用があり、整体膜の機能を正常に保つことや、赤血球の溶血の防止、生殖を正常に保つことに関与しています。
脂溶性のビタミンは一日の上限が決まっていますが、通常の食事では過剰摂取はまずありません。
アーモンドや落花生、くるみなどに多く含まれています。

入浴でリラックスできる時間を

毎日シャワーで済ませるという人は多いと思います。しかし、入浴は一日の疲れを取るために適した方法です。
入浴には温熱作用や静水圧作用、浮力作用などがあります。

温熱作用

湯船に入って体を温めることで血管が広がり、たくさんの血液が体内を巡ることで新陳代謝が活発になります。
他にも体の修復やリラックス効果を司る副交感神経が優位な状態になるといった効果があります。

静水圧作用

湯船に浸かり体全体に水圧がかかることで、足のむくみの原因になる滞留した血液を水圧で押し戻すことができます。

浮力作用

湯船に浸かり、体に浮力がかかることで関節や筋肉の緊張がゆるみます。

入浴するタイミングは就寝の1~2時間前に少しぬるめのお湯(38~40度)にゆっくりと浸かると快眠につながるとされています。
注意点として、入浴の前後は水分補給をしっかり行いましょう。また、浴室と外の温度差にも要注意です。あらかじめ浴室内を温めたり、入浴後に体を冷やしたりしないように気をつけましょう。

睡眠は重要

睡眠は休息と回復の時間であり、健康な生活を送るために欠かせません。睡眠には脳の休息、免疫力の向上、老廃物の排除といったことが行われています。
現代の生活では、シフトワークや長時間の通勤、夜型生活などの要素が睡眠不足や睡眠障害を引き起こす危険があります。
睡眠不足は事故の原因となることや、慢性的な不眠症によってうつ病や生活習慣病の悪化を招く可能性も。
快適な睡眠を確保するための睡眠時間、睡眠パターンなどは人それぞれで個人差があり、成人以降で6.5~7.5時間といわれています。
無理に長時間眠ろうとすると、返って睡眠の質を下げてしまうことを知っておきましょう。
快適な睡眠をとるには朝起きたら外の光をしっかりと浴びます。そうすることで体内時計が整い、夜に自然な眠気を促します。
また、寝る前は胃腸の働きは活発にしないほうがいいので、就寝3時間前までには夕食を済ませておきましょう。
寝る前にスマホやテレビなど脳を刺激する明るさを避けることも大切です。
もしも、寝つけない、熟睡感がない、早朝に目が覚めてしまう、十分睡眠をとっても日中の眠気が強いという場合、睡眠障害が疑われるため、一人で悩まず保険医療専門職に相談しましょう。

自律神経を整えよう

自律神経は、血管を始め、あらゆる内臓器官を自分の意思とは無関係に調整してくれる神経です。呼吸器官や消化器官、体温調節機能といった生命維持機能をコントロールする役割を担っています。
自律神経には交感神経と副交感神経に分けられ、基本的には活動している時間帯は交感神経が、リラックス時や寝ている時間帯には副交感神経が優位になるといわれています。
交感神経が優位だと血管が収縮し血圧が上昇し、心身が活動的な状態です。副交感神経が優位だと血管が緩み血圧が低下し、心身ともにリラックスした状態になります。
この交感神経と副交感神経が必要に応じて切り替わり、体内のバランスが保たれています。
自律神経のバランスを整えるには、ストレスをうまく対処することが重要なポイントです。心身のリラックスや気分転換になることを取り入れてみましょう。
散歩や体操で体を動かす、趣味の時間を持つ、ゆっくり入浴するなど、さまざまな方法があります。
気分転換に外出して、おいしいものを食べるのもいいでしょう。

まとめ

健康は充実した人生を築くための重要な資本です。身体的健康と心の健康の両方を大切にし、健康習慣を実践することで、より充実した人生を実現することができます。
適切な食事や栄養の摂取、適度な運動、良質な睡眠、ストレス管理など、日常生活に健康を取り入れることが重要です。
また、定期的な健康診断や予防医療の利用も積極的に行いましょう。
健康への投資は将来の幸福に繋がります。健康が整っていることで、充実した人生を楽しみ、自己成長や目標の達成に向けて活力を持つことができます。
自分自身の健康を大切にし、充実した人生を築くために、今日から健康習慣を始めましょう。